5.1.3 密封線源の安全性

 線源の密封性には規格があり、万一、カプセルが破損した場合でも放射性同位元素の散逸を防ぐために固体化したり、ガス状の場合には負圧封入して安全性を高めています。
 密封線源は推奨寿命が決められてます。例えば、241Am(γ線)のように半滅期が、432年と非常に長い場合でも10年または15年としています。逆に半滅期が2.6年の147Pm(β線)は5年になっています。すなわち、放射件同位元素の半滅期には関係無く、カプセルの構造の密封性から、その期間内に交換することが推奨されています。
 放射線応用計測器の密封線源はJIS Z 4821の規格により安全性が確認されています。密封線源からの放射性同位元素の漏出・汚染に関しては、ワイプテスト(拭き取り試験)やバブルテスト(発泡試験)等により、安全性が確認されています。
 参考までに表5.1.3にJIS Z 4821の等級別試験条件を示します。
 実際は、密封線源がむき出しで使用されることはなく、線源容器に収納し便用されるため放射線に対する安全性が確保されています。
 また、JIS Z 4821は国際規格IS0(International  Organization for Standardization)規格と整合しています。

表5.1.3 密封線源の等級別試験基準
  等級
試験
項目
1 2 3 4 5 6 X*3
温度

-40℃
(20min)、
80℃(1h)
-40℃
(20min)、
180℃(1h)
-40℃
(20min)、
400℃(1h)
熱衝撃
400 ℃
→20℃
-40℃
(20min)、
600℃(1h)
熱衝撃
600 ℃
→20℃
-40℃
(20min)、
800℃(1h)
熱衝撃
800 ℃
→20℃
特別
試験
圧力

25kPa
→大気圧
25kPa
→2Mpa
25kPa
→7Mpa
25kPa
→70Mpa
25kPa
→170Mpa
特別
試験
衝撃

1mから
50g
1mから
200g
1mから
2kg
1mから
5kg
1mから
20kg
特別
試験
振動

10minx3回
25〜500Hz
加速度*1
49m/s2
(5G)
10minx3回
25〜50Hz
加速度*1
49m/s2
(5G)
及び
50〜90Hz
振幅
0.635mm
及び
90〜500Hz
加速度*1
98m/s2
(10G)
30minx3回
25〜80Hz
振幅
1.5mm
及び
80〜2000Hz
加速度*1
196m/s2
(20G)
_*2 _*2 特別
試験
パンク

1mから
1g
1mから
10g
1mから
50g
1mから
300g
1mから
1kg
特別
試験
*1 最大加速度振幅
*2 等級5,6の試験条件はなく、等級4が最も厳しい条件である。
*3 この表に掲げられた試験条件以外の条件で試験が行われた場合は、等級Xで示し、この場合は、行われた条件を試験成績所に記載する必要がある。