5.1.1 生活の中の放射線

 放射線には、自然界に存在している自然放射線と、人工的に作り出された人工放射線があります。自然放射線には、宇宙線、地殻に含まれる放射性物質からの放射線、空気中に存在する放射線、野菜・肉等食物からの放射線等があります。一方、人工放射線には、原子カ施設に起因する各種放射線、胸部撮影等医療用X線、ガン治療の60Coからのγ線、放射線応用計測器(厚さ計、レベル計、密度計およぴ中性子水分計等)からの放射線等があります。
 われわれは、日常生活の中でなんらかの形でこれらの放射線を受けていることになります。人類を含むあらゆる生物は、その発生以来自然の放射線を受けてきて、細胞の突然変異が、生物の進化に寄与したことも、あるいは逆に遺伝的欠陥と遺伝的死を生じてきたことも事実であり、有害であったかそれとも役立ってきたかは、現在の知識では、断定できませんが、これら二つの効果のバランスが、人類の進化に寄与してきたと推定されます。

図5.1.1 生活の中の放射線