4.2.3 ガスモニタ

 ガスモニタは、原子力施設等の作業環境や排気中に含まれる放射性ガス濃度を連統的に測定、監視します。モニタの選択に当っては、目的とするモニタリングに適合する捕集方法,検出方法(検出器選択)および測定方法を選択する必要があります。表4.2.3にガスモニタのモニタリング例を示します。

表4.2.3 ガスモニタリング例
被測定対象 捕集方式 検出系 測定系 備考
β線放射性ガス ガスサンプラ方式 GM検出器またはプラスチックシンチレータ パルス系/計数率系 41Ar, 85Kr, 133Xe等
低エネルギーβ線放射性ガス 通気式電離箱 電離電流系/振動容量形電位系 3H,14C等
γ線放射性ガス NaI(Tl)シンチレータ パルス系/計数率系 41Ar, 85Kr, 99Tc等
揮発性放射性ガス 吸着捕集方式 NaI(Tl)シンチレータ パルス系/計数率系 129I, 131I等

(1) 捕集方法
  放射性ガス濃度測定は図4.2.3に示しますように、放射能濃度を測定しようとする箇所の空気は吸引ポンプを用いて検出部に誘導され、検出器で放射能を検出し、その出力を測定系へ送り指示記録および警報表示を行います。ガスモニタを設置する施設は同一箇所の放射性ダストの濃度を測定する場合が多く、この場合はダストサンプラの後方に直列に接続し、同一のポンプを用いてサンプリングを行います。ガスモニタを単独設置する場合は空気中の浮遊粒子状物質の影響を除くためプレフィルタを設けます。測定対象により捕集方法にはつぎの種類があります。
1) ガスサンプラ法
  この方式は、主に41Arや85Krなど不活性ガスの測定に用いられ、測定しようとする箇所の空気をガスサンプラ内に誘導し、サンブラ中央に設置された検出器で測定します。ガスサンプラには鉛しゃへいを施し、外部からのγ線による影響を除くようにします。3Hや14Cなどの低エネルギーβ線放射物質の測定は、検出器に直接測定する空気を流し込み電離電流を測定する方法を用います。サンプリング流量はサンプラ内空気の置換速度を考慮して決定します。検出感度は一定限度までサンプラの容積に従って増加します。
2) 吸着捕集方法
  この方法は、129Iや131Iのような揮発性放射性物質の測定に用いられ、サンプラ内の活性炭を含浸したろ紙、あるいは活性炭を充填したカートリッジに吸着させ捕集します。サンブリング流量は流量が大きくなるほど検出感度が良くなりますが、吸着効率を考慮し実用的には100Nl/min以下で使用しています。
図4.2.3 ガスモニタ概略ブロック図
(2) 検出方法
測定対象となる核種,エネルギーおよび測定濃度等によりモニタとして使用する検出器を選択し、目的とする放射性ガス濃度の測定を行います。