4.2.2 ダストモニタ・ヨウ素モニタ

 放射線関連法令により放射性同位元素ごとの許容空気中濃度が規定されており、放射性物質取扱施設内で常時立ち入る場所およぴ施設外への排気口における放射能濃度が決められています。
 ダストモニタは、排気口における放射能濃度が上記の許容濃度以下であることを確認することが主目的であり、他に放射線防護の立場より放射性物質の吸入摂取量の推定およぴ個人内部被ばくモニタリングの必要性の有無の確認等の目的で設置されます。
 モニタリングの方法としては、施設内の主要な点あるいは、排気口附近より、空気をサンプリングし、ろ紙等に、放射性物質を捕集して測定します。測定対象となる核種や化学形状を考え、ろ紙、サンプラ等が選択されます。ダストを測定する方法を大別すると、

1) ろ紙を固定しておき測定する方式(固定ろ紙式ダストモニタ)
2) ろ紙を移動させながら測定する方式(移動ろ紙式ダストモニタ)
3) ヨウ素のような揮発性物質を活性炭で捕集して測定する方式(ヨウ素モニタ)
4) サンブラによりろ紙に捕集し、後で測定装置により測定する方法に分けられます。

(1) 固定ろ紙式ダストモニタ
  一般に用いられる固定ろ紙式ダストモニタは、集じん部に検出器を組み込んだ集じん器と、真空度が比較的高く排気容量の大きいポンプを組み込んだダストサンプラにて構成されます。検出器は、測定対象核種により異り、通常γ線用としてNaI(Tl)シンチレーション検出器、β線用としてGM計数管、α線用としてZnS(Ag)シンチレーション検出器が用いられます。指示計は、一般に計数率計が用いられます。
  このモニタの特長として、集じん時間を長くすることにより、高い検出感度が得られます。しかし短所として、ろ紙の交換頻度が多いことがあります。固定ろ紙式の場合、当初の指示値とある時間集じん後の指示値との変化量を測定します。
(2) 移動ろ紙式ダストモニタ
  移動ろ紙式ダストモニタは、長尺ろ紙(60m程度)を一定速度にて移動しながら集じんし、測定するもので、ろ紙と検出器を組み込んだ気密ボックス(集じん部)と真空度の高い排気容量の大きいポンプを組み込んだサンプリング部とで構成され、検出器は固定ろ紙式と同様にγ線にはNaI(Tl)シンチレータ、β線にはGM計数管、α線にはZnS(Ag)シンチレータが使用されます。
移動ろ紙式ダストモニタの長所としては、濃度変化を直ちに指示することができ、集じん直後のβ,γ線の測定ならびに集じん後ラドン崩壊生成物の滅衰を待ってα線の測定ができる点です。一方、短所としては、検出感度が固定ろ・紙に比べて低い点があげられます。移動ろ紙式ダストサンプラの特殊な使用方法として、ろ紙をステップ送りにして使用する方法があり、この方法は、ろ紙を固定し集じんして、一定時間後ステッブ状に移動するため、固定ろ紙式および移動ろ紙式相方の長所を併せ持っています。
(3) ヨウ素モニタ
  ヨウ素は、揮発性物質であり、また使用量も多く、体内に入ると甲状腺に集まる性質があり、特に内部被ばくモニタリングにおいては重要となります。また、活性炭によく吸着することが知られています。
ヨウ素モニタは、前述の固定ろ紙式ダストモニタと構成は同じですが、ろ紙は、活性炭カートリッジまたは活性炭ろ紙を使用します。検出器は、以前はGM計数管が使用されていましたが、最近は、NaI(Tl)シンチレーション検出器を使用します。
NaI(Tl)シンチレーション検出器は、入射するγ線のエネルギーの大きさに比例した電圧パルス信号を出力します。これを利用し、131Iからのγ線あるいは125I、129Iからのγ線を選別して測定を行います。