2.3 聴覚

 人間が音の刺激を受けて起こす感覚(聴覚)のセンサである耳は、非常に優秀なセンサである。すなわち人間の可聴範囲は周波数で20〜20,000Hz(約10オクターブ)にわたり、音圧レベルでほぼ0〜120dB(106倍)の範囲となり、周波数的にも音の強さにおいても広い範囲の音を聞き取ることができる。
 我々人間が主観的に感じる音の大きさはラウドネスと呼ばれ、騒音評価において重要な量である。感覚量と物理量(音圧レベル)との関係は図2.3のような等ラウドネス曲線で表すことができる。これは、正常な聴覚をもつ人が等しい大きさに感じる純音の音圧レベルと周波数の関係を示している。この曲線が示すように、我々人間の耳は、低い周波数や高い周波数では、感度が低くなる。

図2.3 純音の等ラウドネス曲線

人間が感じる騒音の大きさは、上記の図2.3に基づいて求めるのがよいが、現場で簡単に求めるには、等ラウドネス曲線に基づいて周波数補正を行った音圧レベルを測定する。国際規格によれば、1kHz、40dBの等ラウドネス曲線に基づいた周波数補正(A特性)した音圧レベルを騒音の大きさを表す量(騒音レベルと呼ぶ)として使用され、市販の騒音計の基本的な計測量となっている。
 最近の騒音計では、ラウドネスや、そのレベル化したラウドネスレベルを計算表示できる騒音計も出現してきている。