1.7 光、画像

 光に関する量は、純粋な物理量として計測する場合と、いわゆる心理物理量として計測する場合がある。歴史的には後者の方が古く、定量化も前世紀からなされており、SI単位にもカンデラを基本とした独自の単位体系を設けているほどである。
 心理物理量としての光の量は測光量と呼ばれ、光の各波長に対する人間の目の感度分布(標準比視感度)で重みづけされた量である。従って、対象となる波長の範囲も可視光に限定されている。比較的よく耳にする量である光束・光量・光度・輝度・照度等はこの測光量に分類される。

 一方、純粋な物理量としての光の量は放射量と呼ばれ、波長に対する重みづけは無く、エネルギー等の純粋な物理量で表現できる量である。対象となる波長の範囲は紫外から赤外域にわたっている。上記の測光量に対応した放射量は、正確には放射束・放射エネルギー・放射強度・放射輝度・放射照度等と言うように測光量と区別した呼び方になっている。

 測定に使用する基本的な検出原理は、測光量でも放射量でも共通であり、光検出器としては内部光電効果を検出原理とした検出器(フォトダイオード等)や、外部光電効果を利用した検出器(光電子増倍管等)、及び光のエネルギを熱に変換する原理を利用した検出器(焦電素子やサーモパイル等)が使用されている。一般に、光電効果型検出器は、応答が速いが感度の波長依存性が強く、熱変換型検出器は、応答は遅いが感度は広い波長範囲にわたって一様である。測光量の計測器には、可視域の感度が高く波長依存性が視感度に近似できる検出器が使用されている。また、放射量の計測に光電効果型検出器を使用する際には、被測定光の単色性や検出器の波長範囲・波長依存性への注意が常に必要である。

 測光量計測器は人間が目で見る照明や写真、印刷等の分野で使用され、例として光度計・照度計・輝度計がある。放射量計測器は光通信やレーザ工学等の光エレクトロニクス産業で主に使用され、例として光パワーメータ・光スペクトラムアナライザがある。両者を混同しないよう気を付ける必要がある。  尚、このガイドブックでは光の2次元分布である画像計測関連装置も光と同様の物理量計測器に分類し、人間の目を基準とする測光量・測色・画像認識に関する計測器は感覚量計測器の方に分類している。