3.圧力変換器


 一般的に圧力発信器または圧力伝送器とも呼ばれ,電子式と空気圧式のものがある.
 電子式圧力変換器の受圧素子はダイアフラムが多く用いられており,圧力を電気量に変換する素子として静電容量または半導体ストレンゲージ方式が主流となっている.それは受圧素子の変位が極めて小さくて済み,精度の向上が図られるためである.

(1) 静電容量式圧力変換器
  ダイアフラム面とベース面に電極を加工し,コンデンサを形成する.ダイアフラムに圧力が加わると電極間距離が変化し,コンデンサの静電容量が変化する.この変化量を測定して出力信号に変換する.

図1.3.4 静電容量式圧力変換器
(2) 半導体ストレンゲージ式圧力変換器
  受圧部(圧力によって変形する部分)にストレインゲージのブリッジを形成し,接液ダイアフラムに圧力を加えると受圧部が変形し,ストレインゲージに張力(または圧縮力)を与える.ストレインゲージの抵抗値はこの張力(または圧縮力)により変化するため,その抵抗値を測定して出力信号に変換する.
(3) 固有振動式圧力変換器
  圧力受圧部に振動子を形成し、接液ダイアフラムに圧力を加えると受圧部が変形し、振動子に張力(または圧縮力)を与える。振動子の固有振動数はこの張力(または圧縮力)により変化するため振動子の振動数を測定して出力信号に変換する。
一例として、半導体製造技術を活用して実現した圧力変換素子(レゾナントセンサー)を図1.3.5に示す。シリコンチップの中に真空室を設けその中に両端固定の振動子を形成している。圧力でシリコンチップが変形すると振動子の張力が変化し固有振動数の変化として圧力検出される。

図1.3.5 固有振動式圧力変換素子
(4) 空気圧式圧力変換器
  空気圧式圧力変換器の原理は従来からノズル・フラッパを使用した空気圧力平衡式が採用されている.

図1.3.6 空気圧式圧力変換器
(5) 伝送部・出力信号
   伝送部は,前述のように静電容量変化や抵抗変化或いは振動数の変化で検知した圧力量を4〜20mA DCの電流信号に変換する電子回路部である.変換器にマイクロプロセッサを搭載し,特性の補償,ゼロ・スパン調整,ダンピング調整の容易さ,さらにリモート定数変更,自己診断等,性能,操作性を向上した機種が普及してきた.  出力信号は,空気圧式は20〜100kPa,電子式は4〜20mA DCが一般的であるが,機器取付用の小形センサは他の出力信号も採用されている.
 新しい信号体系として光ディジタル信号を伝送信号として用いた機種もある.この信号は,電流信号に比べて耐ノイズ,耐サージ,防爆性に優れ,かつディジタル信号のため伝送精度の向上が図られている.