3.測温抵抗体

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 測温抵抗体は金属または金属酸化物の温度による抵抗変化を利用し,その電気抵抗を測定することで温度を知るものである.工業用に良く使用されるものは白金測温抵抗体(金属抵抗)とサーミスタ測温体(金属酸化物抵抗)の2種類である.これらの抵抗体の特性は規格化されており,白金測温抵抗体はJIS C 1604に,サーミスタ測温体はJIS C 1611に制定されている.JIS C 1604はITS−90採用に伴って改正された.

表1.1.4 測温抵抗体の使用温度範囲

 改正された規格においては,測温抵抗体規格にシース測温抵抗体の規格が吸収され,一本化された.また,白金測温抵抗体の種類は,IEC規格に整合の目的のためPt100(R100/R0=1.3851)のみとなり,従来からある日本独自のJPt100(R100/R0=1.3916)は廃止された.但し,国内ではまだ多くのJPt100測温抵抗体が使用されているため,規格本体ではなく解説に規準抵抗値表を残し,補用品の扱いに不便が生じないよう配慮されている.また,使用温度範囲と許容差もIECに整合され,クラスAは上限が650℃であるが,クラスBは850℃まで広げられている.規準抵抗値表もITS−90に合わせるために改正されているが,IPTS−68とITS−90の差以上に変更されているため,注意が必要である.

図1.1.3 シース測温抵抗体構造図

測温抵抗体の構造には抵抗素子,内部導線および絶縁管を保護管内部に挿入した形式のものが汎用的に使用される.その他に,抵抗素子と内部導線をを固く充填した酸化マグネシウムと金属パイプで覆ったシース測温抵抗体がある.素子以外の部分はシース熱電対と同様の構造であるため,長尺の製品の製作が可能で柔軟性がある.図1.1.3に素子部の代表的な構造を示す.シース測温抵抗体の規格はJIS C 1606として1982年に制定されているが,1997年の改正でC 1604に一本化された.
 サーミスタとはセラミック半導体の一種であり,特に温度に敏感な抵抗体をいう.温度の変化につれてその抵抗値が大きく変化することを特徴とし次の3種類に大別される.

 (1)NTC(Negative Temperature Coefficient) 温度上昇につれて抵抗値が減少
 (2)PTC(Positive Temperature Coefficient) 一定の温度領域で抵抗値が急増
 (3)CTR(Critica1 Temperature Resistor) 一定の温度領域で抵抗値が急減

 サーミスタ測温体の特徴は検出部が小さく,かつその温度係数が大きいため微小点の測定や,微小な温度変化の測定に適している.また,極めて安価なものがあるため,工業用に限らず民生用に多く使用されている.構造は一般的に簡単なものが多く,抵抗素子に当たる部分をガラス等の絶縁体で覆い導線が2本接続される場合が多い.また標準温度特性を得るために互換用抵抗が取り付けられているものがある.  サーミスタ測温体の規格はJIS C 1611で標準温度特性,使用温度範囲,許容差が記載されている.さらに解説において素子互換式,合成抵抗式,比率式の各サーミスタ測温体の特徴等が紹介されている.

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